クビアカトラカミキリ
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クビアカトラカミキリ 【Xylotrechus rufilius】
サイズ : 10mm ~ 13mm
分 布 : 北海道 ・ 本州 ・ 四国 ・ 九州
時 期 : 5月 ~ 8月
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胸部がやや大きく赤いクビアカトラカミキリ。
北摂地域では、梅雨入り頃から盛夏にかけて見られる子です。
どちらかと言うと、トラカミキリの仲間では遅めの発生です。
昆虫的に言うと、正確には「クビアカ」ではなく「ムネアカ」ですね。
この子も倒木や伐採木に集まる習性があり、
忙しく材の上を歩き回っているところを目にします。
赤い部分が目立つので、いるとすぐ見つけられますが、
エグリトラカミキリやキイロトラカミキリに比べると
出会える機会が少ない気がします。
切り株で数匹の子が運動会をしていました。
なかなか静止してくれないで、撮影には根気がいります。
象牙色のトラ模様は、細かい毛で作られています。
凸凹の材の上を長い脚で器用に動きます。
珍しく葉っぱの上にいた子。
いつも材の上ばかりで見つけるので、緑がバックの写真は新鮮です。
赤い胸部は凸凹状になっています。
ナガフトヒゲナガゾウムシ
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ナガフトヒゲナガゾウムシ 【Xylinada striatifrons】
サイズ : 15mm
分 布 : 本州 ・ 四国 ・ 九州
時 期 : 5月 ~ 8月
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筒状の体形をしたナガフトヒゲナガゾウムシ。
一見するとカミキリムシの仲間にも見えますが、ヒゲナガゾウムシの仲間です。
北摂地域では、毎年ではありませんが、しばしば見かけます。
しかし自分の記録を見直してみると、7月だけしか会っていません。
ナラ系の伐採木や倒木以外の場所で見かけたことはありません。
多い年は、同じ木に複数集まっていることもあります。
寸胴で脚が短くとても(親近感の湧く)ユーモラスな子です。
眼が突き出てて顔が恐く見えますが、とてもおとなしい子です。
ビックリすると死んだフリをします。
伐採木の窪みに隠れていた子。
数珠状の触角だけ窪みからはみ出していました。
身体中、小さな凹みが多数あります。
薄茶色の箇所は、毛が生えて模様になっています。
薄茶色の毛の生え方で、模様が個体によって少しだけ違います。
指でツンツンされて死んだフリをしている子。
短い脚と触角を身体にひっつけて、気配を消しています。
アカスジキンカメムシ
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アカスジキンカメムシ 【Poecilocoris lewisi】
サイズ : 15mm ~ 20mm
分 布 : 本州 ・ 四国 ・ 九州
時 期 : 5月 ~ 8月
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緑と赤がとても綺麗に輝き、まるで宝石のようです。
(本物の宝石は持ってないのでイメージですが)
キラキラした初夏から夏場にかけて見ることが多く、
その美しい身体は緑の中に入り込むと、逆に目立たなくなります。
ヤマトタマムシもそうですが、このような美しい系の昆虫は
夏の陽射しが当たる緑の中では保護色の役目もするようです。
この子はカメムシの仲間でも、異臭を放つことは少なく、
実際試したことがありますが、指でツンツンしても匂いはほとんど出しません。
と言っても全くの無臭というわけではありませんが。
今年は昆虫ハイシーズンに梅雨入りしたことと、
週末の天候の巡り合わせが悪く、あまりフィールドに出れなかったので、
この子との出会いは久しぶりにテンションが上がりました。(^O^)
カメムシの中でも中~大型の部類に入り、見つけると存在感あります。
でも、なかなか見つけらません。(>_<)
葉っぱと茎を忙しそうに歩き回っていました。
触角も青白く輝いていてお洒落です。
葉っぱの上で息をひそめ、危険(私)が過ぎ去るのを待っている子。
横顔。
マヤサンオサムシ
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マヤサンオサムシ 【Carabus maiyasanus 】
サイズ : 25mm ~ 30mm
分 布 : 本州(北陸・近畿・中国東部)
時 期 : 4月 ~ 9月
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六甲山系の中央に位置する摩耶山の名前を持つマヤサンオサムシ。
この子を含め、オサムシの仲間は翅が退化し飛べないため、
地域による個体差が大きくなります。
亜種として、シガラキオサムシ、ヨウロウオサムシ、スズカオサムシ等
地域による特性を持つ子が色々います。
飛べない分、歩くスピードは速くタフな印象があります。
獰猛な肉食性昆虫で、ミミズ等を生きたまま襲い食べます。
もちろん、死んだ生き物も食べますが。
イモムシを捕食中。ガッシリ嚙みついて放しません。
上の写真と同じ子。食べる時も意外と動き回っていました。
10分程、ゆっくり時間をかけて食事していました。
アサマイチモンジ
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アサマイチモンジ 【Limenitis glorifica】
サイズ : 27mm ~ 38mm
分 布 : 本州
時 期 : 5月 ~ 10月
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黒褐色の翅に、鮮やかな一文字模様を持つアサマイチモンジ。
漢字表記すると「浅間一文字」ですが、浅間山周辺に限らず
様々な場所で会うことができます。
と言っても、本州以外には生息してないようですが。
イチモンジチョウとよく似ていますが、
前翅にあるワンポイントの有無でその判断が付きます。
北摂地域には両種が生息しており、会う確率は半々くらいでしょうか。
近くで見ると意外と大きかったことに気づきます。
初夏の陽気を浴びて、葉っぱにとまって休んでいた子。
上の写真と同じ子。
ヒラヒラ飛び回っては、葉っぱで休憩を繰り返していました。
翅を閉じてくれて、裏側も見せてくれました。
タテハチョウ科お馴染みの4本脚。
葉っぱにとまっている子も見ますが、私の中ではこの姿が一番イメージ通りです。
地面で吸水中。
上の写真と同じ子。
ヤナギハムシ
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ヤナギハムシ 【Chrysomela vigintipunctata】
サイズ : 8mm
分 布 : 北海道 ・ 本州 ・ 四国 ・ 九州
時 期 : 4月 ~ 7月
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まるでテントウムシのような模様をしたヤナギハムシ。
体長8mmというサイズは、ハムシの中でも大きい目の種類ですね。
その名の通り、柳の葉を食べるので、柳が生える水辺で見ることが多い子です。
逆に柳が生えている場所だと、多少郊外でも見ることがあるようです。
とても食欲旺盛で、葉をバリバリ食べます。
上翅には左右合わせて20個の黒い斑点がありますが、
たまに隣の斑点とつながり、ユニークな模様をした子もいます。
未成熟の時期は黄色をしており、成熟すると朱色になります。
一つの枝に20頭ほどいました。
おそらく、みんな兄弟で同じ枝で孵化したようでした。
この子は右上翅(向かって左)の斑点が墨を垂らしたように繋がっています。
まだ若い個体で上翅の色が黄色っぽい。
それにしても、よく葉っぱを食べる子です。
柳が芽吹き出す4月、この子達も越冬から目を覚まします。
一番成熟した時期で、身体の朱色が一番美しい時期でもあります。
ミヤマオビオオキノコ
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ミヤマオビオオキノコ 【Episcapha gorhami 】
サイズ : 10mm ~ 18mm
分 布 : 北海道 ・ 本州 ・ 四国 ・ 九州
時 期 : 5月 ~ 10月
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朽ちた倒木に生えたキノコに集まるミヤマオビオオキノコ。
キノコムシの中でも大きめサイズなので、比較的見つけやすい子です。
と言っても、生えてるキノコの裏側をひとつひとつ見ないといけませんが。
それでも、北摂地域では毎年出会う子です。
とくに梅雨に入り、キノコがたくさん出てくる時期によく見ます。
背中のオレンジ色の模様(勝手にバッドマンマークと呼んでいます)は警戒色で、
嫌な臭いの液体を放出するカメノコテントウに擬態していると言われています。
当ブログに最初に登場したイタドリハムシ君も同じ模様ですね。
他にもヨツボシケシキスイ等、「科」の枠をこえて同様の模様を持つ種がいます。
正直、キノコムシの仲間はマニアックすぎて、素人には同定は困難です。(>_<)
ヒメオビオオキノコ、カタボシエグリオオキノコ、タイショウオオキノコなどなど、
見た目も生活様式も同じ子がたくさんいます。
今回も最後までタイショウオオキノコと迷いました。
でも、こんな子が森の中にひっそりと懸命に暮らしていることがわかれば十分かな。
倒木の上を歩き回っていた子。
倒木に生えた赤いキノコに来た子。毒キノコっぽいけど大丈夫!?
今年初めて会った子。毎年会えるけど、その年最初の子は嬉しい。
上の写真と同じ子。
上の写真と同じ子。
梅雨のジメジメした時によく出会います。
この子と見た目がそっくりな種類が複数いますが、同定の決め手は眼と眼の距離。
それでも、自信はありませんが。。。
キノコを美味しそうに食べていました。